CDを聴く、という幸せな時間。

休日の朝。

ご飯を食べて、支度を済ませ、

いそいそと自室に戻る。

いつもはだらだらと、動画を見てしまうけれど、

今日の私の行動は早い。

なんてったって、このときを

ずっと楽しみにしていたのだ。

自室に戻り、一枚のCDを取り出す。

慎重に、封を開ける。

中を開き、まずは内容をじっくりと味わう。

「素敵だなぁ、」

やっぱり、『中もすごい』と言っていただけある。

ほんとだ、すごい。

十分に内容を楽しんだあと、いよいよCDを取り出す。

私はこの瞬間が好きだ。

「わぁ、」

CDのデザインまで、かわいい。

まだ、メインである音楽を聴いていないのに、

この時点で、私の心はもう十分に満たされていた。

立ち上がり、CDコンポの電源を入れる。

ライトがつく。心がざわざわする。

いよいよだ。

CDの取り込み口を開き、手に持ったCDを入れる。

ボタンを押す。

取り込み口が、閉じる。

準備は整った。

いよいよだ。

どきどきする。

CD1枚分。

これからの時間に、期待が膨らむ。

最後に深呼吸をし、

再生ボタンを、

押す。

流れてきた音に、自然と頬が緩む。

緊張が緩み、全身を音楽にゆだねる。

これだ。

だから、CDはやめられない。