自分の想いだけでは、揺らいでしまうから。
私は今まで、いろんなことを諦めてきました。
一つは、生きること。
以前、生きることを諦めようと思ったことがあります。
「私なんて、生きていても何の意味もない」
その時、お母さんが私に『生きて』と言ってくれました。
その言葉があったから、私は今でも生きて、
こうして日々を過ごしています。
二つ目は、歌うこと。
私は昔から歌うのが好きでした。
だけど、歌を知れば知るほど、
自分なんて大したことないのだと知りました。
「私なんかが歌っても、何の意味も持たない」
そう思ったとき、私のおばあちゃんが、
音楽を続けている私を、誇ってくれました。
その言葉があったから、
私は今でも、歌を歌い続けることができています。
私はよく、物事に意味を見出そうとします。
これはもう、癖のようなものだと思います。
『生きる』ことも、『歌う』ことも、
私自身では、意味を見出せなかった。
そんな時、母に、祖母に、意味を与えられ、
もう一度、進むことができました。
今でもたまに、揺らいでしまうことがあります。
意味を、見失ってしまうことがあります。
でも、そんなときはいつも、
この二人の言葉を思い出すんです。
そうすると、心の中の霧が晴れて、
道が見えて、進んでいくことができるんです。
人から与えられた意味であってもいい。
それが力になるのであれば、
大切にして、進んでいくだけですから。