ほんとうの「わたし」
私の中には、「わたし」がいる。
生まれてからずっと、いる。
「わたし」は、ずっと変わらない。
なのに、私の身体は、どんどん成長してゆく。
時が経てばたつほど、身体は成長し、その身体にふさわしい振る舞いをしなければならなくなる。
仮面を、かぶるようになる。
いつしかその仮面は、まるで私の一部のようになっていた。
仮面をかぶっている姿が、私だと思っていた。
でも、ほんとうはちがった。
私は、「わたし」だ。
何も変わってなんかいなかった。
私は、ずっと「わたし」だった。
これからは、仮面を外して、「わたし」でいる時間を、大切にしたい。